外壁の傷み具合

外壁は屋根に比べ、傷み具合を気軽にチェックできます。早めに補修すれば、取り返しのつかない内部までの劣化が進まず、建物自体が長持ちします。
ここでは、誰でもできる外壁のチェック方法をご紹介しましょう。用意するのはカッターナイフとセロハンテープ。まず、塗膜の汚れを拭き、カッターナイフで長さ3cmの×印のキズを付けます。その上からセロハンテープを貼り、10秒経ったら剥がします。このとき、塗膜がセロハンテープに付着したら、塗替えが必要です。
モルタルやコンクリートの傷み具合は名刺を用意してチェックします。ひび割れた部分に名刺が余裕で入るようなら補修が必要です。ちなみに割れ目の幅が1cm以上を越えている場合は、下地や内部まで劣化している可能性がありますので補修が必要です。

外壁リフォーム

建物を断熱する方法には、内断熱工法と外断熱工法の2種類があります。内断熱工法は、ガラスを繊維状に伸ばした断熱材、グラスウールやロックウールを室内側から壁の中に充填していく工法です。コストが安く施工が簡単にできるのが最大のメリットです。
欠点は、室内の梁や柱の部分には施工できず、そこから熱が出入りしてしまうことです。また、いい加減な工事をすると結露が発生するので、信頼のおけるよい業者を選ぶことが必要です。

一方の外貼り断熱工法は、外壁の上に断熱材を貼り、その上からサイディングなどの外壁材を施工していく方法です。
いまの壁より外壁材が外側にできるため、既存の壁の中に結露が発生しません。また、柱や梁に影響されず下から上まで、隙間なく施工ができるのもメリットです。
内断熱工法と比べれば、工事費は割高になりますが、住まいの耐久性が増し、室内も快適に保つことができるといわれています。ただし、外断熱工法は新しい工法なので、施工には実績のあるリフォーム会社を選ぶことが必要です。

外壁リフォームで耐震

結露や雨漏りで腐食した外壁材は、補修または取替える必要があります。
また、耐震性の向上には建物全体を軽くすることも重要です。現在より軽い外壁材への取替えを検討してみましょう。サイディングやALCなどは軽量で耐震性を向上する外壁材といわれています。さらに、外壁下地材に構造用合板を使用すれば、構造強度がアップします。
また、外壁を強くすることも検討してみましょう。1階リビングの大きな窓は、日当たりがよく快適な空間づくりに欠かせませんが、耐震性の観点からは弱くなる場合があるので、小さな窓への変更を検討してもよいかもしれません。
外壁のほか、室内の耐力壁の増設や柱の補強なども総合的に検討し、安心・安全な住まいで快適な暮らしを過ごしてください。

デザインにこだわる外壁リフォーム

住まいの印象は家の形や外壁によって左右されます。機能性はもちろん、デザイン性も考え外壁を決めたいところです。まず、おすすめの外壁材はサイディングです。洋風・和風、ヨコ張り・タテ張りなどデザインとカラーが豊富に揃っているので、きっとお気に入りの外壁が見つかります。
タイルも、おすすめ外壁材のひとつです。タイルは焼く途中にムラが生じるため、1枚として同じものができません。
ひとつひとつに少しづつ異なる風合いや色彩を持ち、微妙な色の違いが深みのある美しさを生み出します。また、天気や時間帯、四季の移ろいによる光の強弱によって表情を替えることもあります。

個性的な外観にするなら、さまざまな模様を付けることができる塗り壁もおすすめです。
全体を同じ素材、同じ色にコーディネートするのも、ひとつの方法ですが、ポイント的に違う素材やカラーを使ってみるのもオシャレな演出法です。
たとえば、1階は金属サイディング、2階は窯業系サイディングを張り分ける。塗り壁の玄関まわりにタイルやレンガなどを組み合わせるデザインもよく見かけます。